【2009年3月29日:アメリカの医療費等々】
アメリカの医療費が高いということは有名ですが、どれくらいか、というとお聞きになったことのない方も多いようです。
例えば出産ですね、帝王切開で4日間入院した場合の病院からの請求額は私の二人目の子供のときには250万円でした。国民健康保険制度はありませんので、会社等を通してprivate health insuranceに入っているわけですが、この場合には250万円中個人の負担額は5万円程度。一人目の時には同じく緊急帝王切開で4日入院でしたが負担額ありませんでしたので、プランによりますが負担額は増えている印象です。
今夫の会社を通して入っている保険は子供の場合には医者に見てもらっても一切負担額(copay)はありません。親が見てもらう場合には一回40ドル。会社やプランにもよりこの額は変わるんですが今は大体25ドル位のcopayの会社が多いようです。
つまり保険に入っていれば特に高くはないんですが、入っていないと大変なことに、、という感じなわけです。入っていない人が多いので(個人で入ると保険料は30代の夫婦で子供なし、NYに住んでいると毎月800ドル程度らしいです)、その費用を賄うためにも保険のある人たちから多く徴収するシステムになっていてどんどん値上がりしているのだとか、、。
それはそれでまあアメリカはこういうシステムだということで済めばいいんですが、問題はこんな時起こります。
例えば旦那さんの会社から健康保険プランに入っていたとします。旦那さんが事故等で働けなくなったとします。旦那さん自身は障害者保険の対象になり、子供達は今州や市で未成年者の保険をカバーしようという制度が出来ているので大丈夫かもしれませんが、奥さんはカバーされません。
ということは老人保健の加入年齢である62歳(私達が定年の頃には65才になるそうです)以前に、旦那さんが働けなくなる、または亡くなったりすると自分の保険を得るためにフルタイムで働かなくてはならなくなるという結果に。
例えば生命保険や貯金がかなりあって、個人加入の月額保険料がかなり払えるとしますよね。じゃあそれでOKかというとそういうわけでもないらしいです。
というのは個人での加入の場合、健康な時はいいですが、病気になりがちになったりし始めると保険会社に「リスクが大きい」と保険の更新をしてもらえなかったり、膨大なレートにどんどん吊り上げられて払えなくなった時点でおしまいになることが現実にかなりあるんだとのこと。
健康な時に保険料とっておいて、病気になったら拒絶されるって、いったい、、、。何のための保険???ですね。
会社を通した保険はグループプランとなり、大勢の加入者の中で殆ど病気にならない若い人と年取ってきた人といるので、そのプラン内で考えると保険会社からみるとトントンになるということのようですので、個人の健康状態が理由で加入できないということは殆どありませんがパートで働いて保険に加入させてくれる会社は多くないんです。
そんな背景だと、女性が出産後家庭に専念して子供を育てたりということが難しくなる、また躊躇してしまう理由も分かります。
旦那さんになにかあるという以前に、離婚も多いですしね。離婚の調停の際には親のどちらかの保険に子供が常に入れるように保証する項目がかならず考慮されるらしいです。養育費も子供と一緒に住まないことになった親が母親だとしても弁護士を通した場合には必ず支払うようにということになるという意味では確かに男女同権なのかもしれません。元夫に子供を養う十分な収入があっても親として子供の養育義務がなくなるわけではない、という理屈で、、男女同権には責任も伴い、「母は強し」と言いますが現代女性が親の世代の母親よりも違う面で強くならざるを得ないはずですね。
養育権は母親優先というトレンドには変更はないようで、知人の男性で子供を引き取りたくてもどうしようもない母親でないと父親と一緒に住ませてくれるようになる判断は下りないと嘆いていました。あとは子供が大きくなり、自分の意思で父親のところに行きたいと言ってくれるまで養育費を払い定期的な面会日に時間を過ごすことしかできないとか。まあ、こんな風に養育の責任を離婚後も負ってくれる人ならいいですが、dead-beat dadと表現される、養育費をきちんと払わない元の配偶者も多いらしいです。やんなっちゃいますね。そんな相手でも片親が日本に子供を連れて帰国したら実親なのに誘拐扱い。その可能性を理解した上で自分はもう日本からは出ない(出たら国際指名手配されていていて海外で逮捕されたりするらしいです)という決意で子供を安定した環境で育てるために日本に帰国する母親や父親もいるらしいです。
義父などは最近の離婚の多さは母親が社会進出して我慢しなくなったからだ、なんて言い出して私に大きく反撃されたりしてます(笑)。確かに母親の忍耐で結果的には後で「その価値があった」と思える家族が殆どだったかもしれませんし、確かに私の母親に比べると私は全く人間できていません。ただ、母親に経済力・自活力がないという前提で問答無用で我慢させるという前提の体制はもう成り立たないでしょう。もちろん、若い世代の男性はまた全然違う考え方で、パートナーとして一緒に生活していくという気持ちの人が多いようで結婚している人たちは比較的仲が良いような感じはしますが。。
あ、話は逸れましたが、医療費の話に戻ると歯医者も高いんです。
麻酔を使うような治療だと一本5万円。2年前に可愛い娘には専門の小児歯科医でないとと、NYでもトップクラスの歯科医おオフィスに行って娘の虫歯を治したら乳歯2本で10万円!!
歯を磨く歯ブラシにも力が入ります(笑)。
以前私が毎日「仕上げはお母さん」で歯を磨いて上げていましたが、夫はその歯を見て「上手に磨けてないなあ」なんて、言ったのが最後、「じゃああなたがしてね」っと子供の歯は夫が面倒みることになってます。結局は何事も毎日コツコツ面倒見るのは苦手な夫、その結果再度虫歯になった際には夫のへそくりから治療費を払うことになってます。今年の春も娘の新しい虫歯が発見され、楽しみにしていたキャノンの一眼レフデジカメ購入を遅らせるはめに。。
はい、そうです。妻のすることに文句をいう際には最後まで責任とるつもりでお願いします(笑)。
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