先日家を探している友人に付き合って、色々な不動産屋や物件を見に行ったんですが、ホントにニューヨークっていろんな人がいるよなー。と思わされました。
まずは物件自体が質と値段がつりあわないというか、どんな状態の物件であっても(NYには殆ど新築はありませんので中古で改装するというのが普通なんですが)、3LDKであれば全部同じ価格。もちろん値切ったりということが前提なんでしょうが、全て改装しなくてはならないところから、殆どそのまま引越しできる物件まで、全部asking price(売り手の提示価格)が同じって、どういうことでしょう。
マンハッタン外の比較的治安の良い区域(でも決して高級住宅街ではない)だと大体1LDKのアパートで家賃は月10万から15万程度なんですが、同じ価格なら立地や状態がいいほうがいいということで賃貸のアパートもとにかくたくさん見なくてはならないんですよね。
友人がアパート探しをしていた時も、多分15件位の不動産屋を当たり40件位見たと思いますが、そのアパートの状態だけでなく、不動産屋自体もインパクトのある経験でした。
結構印象に残っているのは周りは結構良い区域なのに、その1ブロックだけ、アパートのバルコニーでBBQ、クーラーがないのかみんな外に出てラテン音楽を大きな音でかけている1LDK。11万のアパートとは思えないし、3階建てなんですが1階の人達はなぜかドア開けっ放しで、通ると目が合うし、ちょっと気持ち悪く、さらに大家がどう考えても目が据わっていて相当怖い50代後半のおばさんで、どうも前のテナントは家賃を払わず出されたらしく、マットレスを部屋に残して立ち退きしたのにハラが立ったのか、マットレスを3階の窓から(クイーンサイズですよ)裏庭に投げてるし。殆ど陽気なパーティー状態のそのブロックを通ると5,6人の男性にじっと見つめられて声をかけられる、、っていう状態でして、、。びっくりしましたね。
見せてくれた不動産屋も「ここじゃ家賃取るっていうか、お金払って住んでくれっていわれても駄目でしょ」なんて笑ってました。危ないということはないんでしょうから、中に溶け込めればいいのでしょうけれど、私や友人にはちょっと無理すぎる環境。浮きますしねえ。
不動産屋自身で記憶に残るのは自分がスーツでボクシングをしているポーズを名刺の写真に使い、究極の不動産屋を自称していたデイヴィッド。確かにフレンドリーで親切、気の良さそうな人だったんですが、洋服が、、。最初にオフィスで会った時もスーツだったんですが派手なピンクのシャツに赤いフローラル風縁取りがされたピンクのネクタイ、マッチングのポケットチーフを付けて、虹色なのか玉虫色なのかという大きなサングラス着用。。
いったいこの人何人?そのネクタイ何処で買ったの???とインパクトありすぎでした。背が高く苗字はフランス系、実際にはヒスパニック系だったんですね。父親がフランス人、母親はヒスパニックのスペイン語と英語のバイリンガルでした。夫にそのことを言ったら「記憶に残るようにっていう作戦じゃないの」と言われて、そうだとしたらかなり頭いいですよね。確かに15人以上の不動産屋に短期間に会うと、相当印象的でないと記憶に残りません。その後2,3回会う機会がありましたがいつもスーツだったのですが、初回のようなびっくりするような服装ではなかったので、単にデートかなにかでがんばってたのかもしれないですが。。それにしてもすごすぎる。
フランス系とスパニッシュの男性ということで、女性を褒める技も最強なコンビですよね。こっちの人というのは無理してお世辞を言っているというのではなく、単に大げさなんだと思うのですが、これって老人と言われる年齢の男性でも同じですから文化なんでしょう。褒め言葉も10分の1位にして聞き流さないと勘違いしてしまって大変ですが、デイヴィッドの場合には25分の1位にしないと、、というレベルでした。ただすごく人は良いみたいで、親身に良い大家さん・アパートをみつけてくれましたので、究極の不動産屋と名乗るのも本人当然と思っているのかも。。しかしニューヨークの不動産屋さんって、結構ADHD(注意欠陥・多動性障害)かと思う人がすごく多いんですが、そうでないとやっていけないのかも。結局5分とかで次々に家を見せてくれて、その間にも他の顧客へのメッセージ・ミーティングのチェック等々、ゆったりした感じの人ではできないかもしれないです。
デイヴィッドはいつも一日忙しいので家に帰ったらゆっくりしたいと、家には有名な宗教画の画家だという従兄弟が教会のような絵を描いてくれていて、バスルームは地中海風、、と言っていましたが、私だったらたくさんの天使が上から見ているリビングだと全然落ち着きません(笑)。
そういえば娘の学校の校長も自分はADHDで落ち着いてられないと言って、次々と色々なことをしているハイパーで有能な印象の方なんですが、いわゆる障害といわれることも上手に会う職種を選べばメリットになることもあるものだ、とデイヴィッドをみても結構思いましたねえ。いやいや、色々な人がいるものです。
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